東大二次の英語の問題を一部ドイツ語に差し替えて受験した話

杏です。

 

正直こっちはあんまり受験生以外に見てほしくなくて公開するのためらってましたが、ちゃんと残さないといけないなあと感じたのでやっぱり書きますね。あと今年の開示の点数も添えておきます(遅くなった言い訳)。

 

タイトル通りです。ドイツ語一部差し替えの話。仏中韓も含めて「差し替え」と呼ばれてることが多いので、検索するときはキーワードにするといいと思います。

 

ぶっちゃけドイツ語はネットの情報が多いです。「東大 ドイツ語 差し替え」とかでググれば結構いろいろ出てきます。一番修羅なのはフランス語だと思います。本当に情報がありません。中韓も情報はないですが準ネイティブが多いので問題難易度も高く、非帰国純ジャパが選ぶメリットはない(と言われている)のでまあいいでしょう。

 

まず私が参考にしたネットの情報。

fusabee.blogspot.com

anond.hatelabo.jp

ameblo.jp

d.hatena.ne.jp

 

今パッとブックマークから出てきたのはこんな感じです。古い情報が多いですね。最初にドイツ語始めたのは2016年だったので許してください。後で見つけたらこっそり上に追加していこうと思います。

 

東大英語のドイツ語差し替えとはどういうものか、簡単に説明しておこうと思います。

東大の二次試験の英語の問題は大問が5つに分かれており、例年

1A 要約
1B (近年は)文補充
2 英作文
3 リスニング
4A 文法問題(と言われていますが整序作文だったりもします)
4B 英文和訳
5 小説・随筆読解

という構成になっています。常識ですね。ドイツ語差し替えというのはこのうち大問4と5をドイツ語の問題に替えて解くことを指します。出願時には英語を選択し、ドイツ語は当日試験時間中に選択することになります。差し替え部分の大問はローマ数字でⅣ,Ⅴの記号が振られているため、「差し替えのIV,V」などと表記することもあります。

IV,Vの構成は独仏中韓にかかわらず同じで、IVが長文和訳、Vが文法問題です。ドイツ語の場合は、Vが100~150語程度でしょうか。Vが例年5つの小問で構成されており、近年は1~3(あるいは4まで)が書き換え、4,5(または5のみ)が整序作文です。採点は英語に比べてかなり甘いと考えて差し支えありません。和訳は厳密に考えすぎずさっさと終わらせることに注力しましょう。

 

参考書・問題集ですが、だいたいどこ見ても同じようなものが挙げられていると思います。とりあえず最低限以下のものをやりましょう。

 

・ドイツ語練習問題3000題

https://www.amazon.co.jp/dp/4560004889

3000題と銘打っていますがそんなにありません。手首の運動系の問題集でまともにやってるとかなりだるいので適宜飛ばしながらさっさと終わらせましょう。

 

・ドイツ語もっと先へ

https://www.amazon.co.jp/dp/4808601524/

差し替えの問題が大量に収録された夢のような問題集です。ただしIVは以前よりも問題量・難易度が増加しているため注意が必要です。差し替えが掲載されたパート以外の部分の文章もレベルとしてはちょうどいいので、余裕があれば読んでおくと語彙を増やしたり長文慣れに役立てられると思います。

 

次に単語帳。単語は目安として独検2級以上のレベルが要求されます。

 

・ドイツ語重要単語4000

https://www.amazon.co.jp/dp/4560004900

前半部分を頑張って覚えましょう。古くて最近は使われない単語も多く、そういうのを除いた8,9割を覚えるとかなり良いです。ただし東大の問題ではやや難しい単語が数個は混ざるため、文章を完全に理解するには普通に足りません。あまり詰めすぎてもきりがないですし、推測能力を磨きましょう。ほかには以下の単語帳も(今回から)使いましたが、役に立ったかと言われると微妙です。お好みでどうぞ。

 

・例文で覚えるドイツ語単語

https://www.amazon.co.jp/dp/4327394319/

 

・必携ドイツ文法総まとめ

https://www.amazon.co.jp/dp/4560004927

そのほか、文法書です。演習してて詰まったら大抵のことは書いてあります。

 

私の学習歴について簡単に。英語の得点も書いておきますが、近年のリスニングの難化や英作文の振れ幅なども考えると、数字そのものには大して重要な意味はありません。

一浪目の11月頃に学習を開始しました。その時に練習問題3000題とドイツ重要単語4000をやり、到底完璧と言えるものではありませんでしたが、前年53点だった英語の得点が英語をろくに勉強しなかった中で84まで一気に伸びました。

二浪目はドイツ単語4000を詰めましたが、問題文を大きく読み違えたり文法を3題も失敗したため66点にとどまりました。もうちょっと真面目にやっておけばという後悔はありますが、全くのノーリスクではないことは忘れないでください。

合格した三浪目の得点は85点でした。一浪時の水準のまま変化していないと思います。

 

何度か書いている通り、ドイツ語の差し替え問題は年々量・難易度共に上昇傾向にあり、この傾向が続けば以上の対策ではやや場当たり的な戦いを強いられると考えられます。浪人生に余裕がないことは重々承知ですが、わざわざ一からドイツ語をやろうなんていう暇人は多少読解のトレーニングにも時間を割いてもいいかもしれません。ドイツのSpiegelという大手メディアの記事を暇なときに読んでみるなどするといいでしょう。例えば2018年のIVの文章は出典を見つけることができました。

辞書は英語版のWiktionaryを使いましょう。

 

なかなかきれいにまとまった文章が書けず申し訳ありませんが、私が経験してきた東大とのドイツ語の戦いは以上のようになります。この記事が新たにドイツ語を始められる方の光となれば幸いです。